6/30のねこさん        文は田島薫

どろの世界


わが家の前にあった3階建てのアパートの解体工事が終わり、

荒く平らにされた土の空地ができて、プラ製の細かい格子で

できたシートのフェンスで道路から仕切られたんだけど、パ

ネやニケが下のすき間をくぐって、入りこんで歩いてる。

週末の夕方、前日までの雨にぬかるんだそこを夕ごはんも食

わずにパネが歩きにくそうに歩いてるんで、ごはんだぞー、

って何度か手招きしてると、ゆっくり戻って来た。


ここんとこずっとなんだかすんごい音がしたり揺れたりして

たんで、気持ちわりくなっちゃってたんだけど、なんだかそ

の危ないだれかさんがいなくなったみたいな気いすんだよね、

ちょっと調べに行ってみよー、って来てみたら、やっぱ、な

んにもだれもいなくなってんね〜、ど〜した、ってんだろ〜、

不思議だね〜、それにしても、あるきにくいんだよね〜、お、

あっちで、あんにゃろーが呼んでるね〜、のんきなもんだね

〜、ぼくがこんなにいろいろ考えてんのにね〜、はいはい、

そっち行けばい〜んだよね、はいはい



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