うまちゃんのめいそう
きのうの日暮れ時、風呂から上がって、2階のベランダから外見てみると、となりの
バレエ教室とわが家の前にある道路の少しわが家に寄ったあたりの端にねこさんのシ
ルエットが見えるもんで、目をこらしてみると、梅ちゃんらしいのが座ってるのと、
その前にどうもうまちゃんも背中を丸めて座ってるようだった。
ふたりともじっと向かいあったまま動かないのをじっとながめてたら、ほんとに動か
ない、ねこさんたちが夜集まってテレパシーで会議をする、ってような話を聞いたこ
とがあったもんで、彼らもか、って感心してしばらく見てることにした。
まる5分ほどして、動いたのはいつもは落ち着いている梅ちゃんの方だった、うまち
ゃんの顔色をうかがうように顔を何度も向けながら、なんだか抜き足差し足って感じ
で自分ちの玄関の方へ。
残ったうまちゃん、いつもの落ち着きのなさがうそのようにずっと同じ姿勢のまま動
動かない。そこへ通行人が。うまちゃん、さっと、自分ちの方へ逃げた。なんだ、い
つものうまちゃんか、って思ってるとまた出て来て、さっきの続きを始めた。しばら
くすると、今度も通行人、でも今度のはどうも自分ちのおかーさんのようだ、にゃあ、
って名前を呼んでる。ところが、おかーさんがそば来たらなぜかやっぱりさー、っと
自分ちじゃない方の奥の家のアプローチの方へ逃げた。玄関の方では梅ちゃんが出迎
えてる模様。
春はなんだか気持ちがもやもやして、ぼか〜、ぼーっとした気分なんだよな〜。いつ
も走り回ってる自分がつまらなやつのように感じたりして。なんだかさびしーな〜。
お、おかーさんにいい子ぶってるあいつが来たぞ、おかーさんが出かけるんで、送り
に出て来たのか。ふん、苦労のないやつだ、あれ、ぼくの前に座って、いっしょに、
おかーさんの帰りを待とう、ってか?やなこった。無視しちゃおう。お、退屈して立
ち上がったね〜、こっちの気分を気にしてるようだね〜、無視無視。
や〜、ぼくってこんなに落ち着いてるのも大人っぽくてかっくい〜かもね、おっと、
いかん、人だ、って思わず走ってるぼく。いかんいかん。気をとりなおして、落ち着
いて、さて、なにが問題なんっだったっけ、って言ってる間に、また人だ、思わず逃
げちゃってるぼく、あれ、今のおかーさんか、なんだかわるいことしちゃったな〜。
でも、走ったら、なんだか気分よくなってきたな〜。 |