10/5のねこさん 文は田島薫
つかのまのくつろぎ
ごはんもらって食った後も、毎朝ベランダへ上がって来て、かまってくれ、
って言うニケは、今朝はいつもより必死の訴えの感じだったのは、前日と
前々日と続けて出かけて留守番させられたツケの支払い要求のよう。
じゃ、しょーがないか、って戸口に座って、ニケをなでてやってたら、そ
の場にごろんと横になって丸くなって気分よさそうにしてから、立ち上が
り、今度は私のひざの上上がって来て、ごろんと丸くなったんで、しばら
くおなかなどをこすってやってから、終わり、って外へ出した。
お〜い、かあい〜ぼくが来たよ〜、ほらほら、さっさとぼくをなでんのが
い〜んじゃね〜の、そ〜そ〜、その調子その調子、それでい〜それでい〜
さて、もっとそっち行ってやっから、そのほ〜がなでやすいんじゃね〜の、
よいしょ、ってほら、やりなさい、そ〜そ〜、気持ちい〜ね〜、まいった
ね〜、おしっ、じゃ、も〜、きょうはここで一日昼寝、ってことにすっか
な、つってると、ぼくの体が持ち上げられて、外に立たされちゃったね〜、
おいおい、も〜、おしまい、ってか〜、このっ、ひとでなしっ。