7/8のねこさん 文は田島薫
ねぐらを探すパネ
ニケとむんはわが家の玄関前の段ボール製キャッツハウスで夜いつも寝てるんだ
けど、パネとバットはいつもテキトーに決めたどっかで寝てるらしく、晴れてる
日は草の上でもいいんだけど、雨や寒さには苦労してるようで、いつも、いい場
所はないか、って探してる風。以前、庭の隅にある物置きに入ってったのを知ら
ずに私が戸を閉めてしまい、中で慌てた音がしたこともあった。
きのうの午後も、2階から小雨模様の外をながめると、となりのぬかるみの更地
の向こうわきをパネがゆっくり歩いて行くのが見え、その向こうとなりの家の傾
いた物置きの前で立ち止まった。そこでしばらく立て掛けてあったなんかの板と
物置きのすき間をのぞきこんだり、前足でたたいたりしてから、またゆっくり奥
のそこんちの庭の方へ入って行った。
どっか、雨に降られない寝心地のよさそ〜なとこないかね〜、あいつらのいるご
はんくれるあそこんちの前の箱はなかなかい〜んだけど、あいつらがふたりもい
て、またぼくらがふたり加わっちゃ、おばさんたちも大変だろ〜から、ぼくらは
ごはんはもらっても寝るとこぐらいは自分たちでなんとかしなくちゃ、おとこが
すたる、ってもんで、さて、あっちにちょ〜どよさそ〜なもんがあるね〜、あれ
?入り口が閉ってるか〜、開けといてもらえると助かるんだけどね〜、もっとも、
入って寝てる間に閉められてカギかけられちゃうと困んだけど、ん〜ん、このす
き間に入んのはやっぱ、きついかもね〜、じゃ、ほかあたるか〜。