11/28のねこさん        文は田島薫

黒とら、おあいそなし 2


先週の午後の早い時間、家人と自転車で食料の買い出しその他に出かけた途中のねこよこ

ちょう入口角の家。ねこさんたちいないかな、って庭をのぞくと、テラス手前の縁台の上

に黒とらが向こう向きに背中を丸めて足をたたんでいた。

お、黒とらがいた、って、言いながら、声かけても無駄だろうと即座に判断し、そのまま

通り過ぎた。


いやいや、きょうは少〜し暖ったかいから、この台の上で昼寝できっかもな、ん〜ん、び

みょ〜だね〜、こ〜、体を丸めてしばらくしんぼーして、暖ったまるの待つかな、おっと、

こっち向いてると、また、あの2人組のどっちかか両方が来て、こっち来い、なんて言わ

れちゃうと、めんどーだな、じゃ、反対向いちゃお、これでよしっ。もー、後ろでだれが

来ようと、ぼくは気がつかない、ってことになるわけで、めでたしめでたし。お、あやし

ー音が通り過ぎて行ったけど、まさか戻って来ないよな、よかったー戻っても来ない。


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