9/2のねこさん 文は田島薫
かたまるねこさん
先週中ごろの午後、家人と自転車で食料の買い出しに行く途中のねこよこちょう入口角の
家。庭をのぞくとだれもねこさんはいなかったんで、行こうとしたら、となりの家の駐車
スペースにシックがいた。いつもの家に向かってちょうどやって来たとこのようだった。
お、シックだ、よ、よ、などとふたりで2〜3メートルのそばにいる彼に声かけたら立ち止
ってこっちを見たんで、また、よ、よ、って声かけながら、手を上げてあいさつしてやっ
たら、じっとこっち見てから、前に向き直り、それでもじっと立ち止ったまま何か考えて
る模様。こっちもふたりでいろんなこと言いながらながめてから、そろそろいいかな、っ
て思ったころ、シックの方もちょっとしっぽをふるわせてから、一歩歩いて立ち止り、前
足をぷるってふった後ゆっくりいつもの家へ歩きだした。
や〜、少し涼しくなったから、おばさんとこ行こう、ってことで出てきたとこなんだけど、
あれ、いつも見かけるあやしい2人組がいてぼくになんか言ってるぞ、まいったね〜、し
らんぷりして先歩いてっちゃう、って手もあるんだけど、悪い人たちじゃなさそうだし、
もし、やなやろーだな〜、って思われて、後でおばさんにつげ口されたり、いじわるされ
たりする、てーことになるつーと、まずい、ま、なんだか、ぼくがかっくい〜ね〜、とか
イカス、とか言ってほめてるよ〜だから、ここはじっと話を聞いてるふりをしておこ〜。
はいはい、まだですか、いっぱいありますか〜、ぼくのほめことば、いやいや、うれし〜
よ〜な、めんど〜なよ〜な、さて、そろそろ、終りのよ〜ですね、じゃ、そろそろ、これ
で、ってことで、行かせてもらってい〜ですか〜、はいはい。