9/24のねこさん 文は田島薫
石の上のしんぼー
先週、自転車でいつものように食料の買い出しに出かけた途中のねこよこちょう角の
家の庭、9月もほぼ下旬だというのにけっこう暑いんで、ねこさんいないかもな、っ
て思いながらのぞいたら、テラスデッキにそこの奥さんが立ってて、こっちと目が合
ったんだけど、デッキの下の中途半端な場所に汚れたぞうきん色のねこさんが中腰で
たたずんでいた。私は奥さんの方からすぐにねこさんの方に目を移して、私はねこさ
んを見てるんです、人んちのぞいてるわけじゃありません、って態度を示した。
や〜、久しぶりにそこの広い台の上でくつろいでたらさ、奥さん出て来てさぼくの方
来るからさ、何か用あんだな、ってぼくも立ち上がって待ってたら、どんどん来るも
んで、ぶつかっちゃ行けないって、右によけたらさ、奥さんも右へ来て、おっと、っ
て、左によけたら、奥さんも左来て、奥さん、怒ってじゃまだね〜って、って追われ
るように下下りちゃっただよな。しかし、こんなへんなとこにいても落ち着かないし、
つってると、まぬけずらがこっち見てるね〜、あんなのに、かっこわるいねこだ、っ
て思われたくないよな、ぼくはこの場所のまさにこの地点に用があったんだ、ってふ
りした方がいいな、とりあえず寝そべっか、やっぱ飛び石の上は寝にくいね〜、でも
あのまぬけがおが帰るまでのしんぼー、や〜くつろぐね〜、なんちゃって。