9/15ののらねこ 文は田島薫
他人のねこさんたち盆休みのきょうはねこたちもどっかへ墓参りに行ったのか、だれも見かけない。
おしまい。…だとせっかく開いてくれたあなたにわるいので、近所のねこ事情
を思い出していくつかお知らせします。
ビルの3階の私の事務所まで出かけて来るねこのお客さんたちの他に付近のそこここに私を見ても知らない人だと思ってるねこたちがいる。
もっとも毎日事務所まで出向いて来て私とかなり仲良く付き合ってたはずなのに、
しばらく別な場所でエサもらってるうちに、すっかり私のことを忘れちゃった
ねこさんもいるんだけど。
シロペルシャは事務所と駅の間の路地にいるんだけど、事務所と郵便局の間の路地、ここは昔から七曲がり、って言ってくねくね曲った知ってる人は知ってる
けっこう由緒ある路地で、ここにもねこさんたちがいる。
先日はその路地を抜けたところにある寺のへいの上に寝そべってるのがいて、お、
って目と目を交わして、郵便局の用を済まして戻って、また目と目を交わした。
ま、それだけのことだけど。
他にも、事務所と銀行の間の路地に小さな弁当屋があって、その前に兄弟らしいねこたちがいて、先日は残飯整理をしてるらしい店員を見つめながら、店先で座
っている彼らを見た。
彼らは一心に向こうを見てるもんだから、彼らとは目と目を交わすことはできな
かった。