5/10ののらねこ         文は田島薫



連休がすっかり終わった月曜日で、雨。気分絶不調!お客さんも来ない。

一応シャンさんが洗っておいてくれた皿にエサを入れておく。


しばらくすると、シャンさんが、お、だれか食べに来た、って言うので、

見てみると、エサが少し減り皿のまわりにもこぼれているので、

こりゃ、カラスだな、って言うと、いや、これはねこだ、って言いはる。

どうして?って聞くと、これはねこの食べ方だ、って言う。

彼は彼なりに何かねこの行動形態を観察してるようだ。


と思ったら、彼は続けて、下にバットマンがいるし、って言うので見ると、

下の隣のななめ向かいのベランダにバットマンがいて、呼ぶと、振り返って、

ずっとこっちを見ている。


またしばらくすると、いつも来るカラスさんが何か言ってるので、行ってみると、

いつものようにドア前のスペースの1メートルちょっとのところの手すりの上に

カースケがいる。で、窓からおいおい、って話かけると、しばらく聞き耳をたてて

じっとしてから、となりの屋根に逃げって行った。

(そんなにわれわれは仲良しってわけでもないのだ)

ドアを出てみると、足元からバットマンが逃げて階段を下りて行った。

逃げることないのに、と呼ぶと、一番下の建物の陰に行こうとしている彼が、

振り返ってまたこっちをしばらく見てから、曲がって行った。


またしばらくすると、またカースケが何か言ってる、同じことして、飛んでった後、

ひょっとして、と窓からのぞいてみると、今度はくろとらが逃げて行くとこだった。


カースケはねこさんたちに文句を言ってたようだ。

結局、私の意見もシャンさんの意見も両方正しかったみたいだ。


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